この記事で得られる3つのこと
- 漏電ブレーカーが落ちた時に慌てず安全に対応できる手順
- 火災につながる危険な行為と、やってはいけない操作
- 専門家に相談すべき判断ポイントと、分電盤の最新安全対策
Table of Contents
- 秋に多い「漏電ブレーカーが落ちる」トラブル
- 漏電は火災を防いだ“サイン”
- 正しい復旧手順(安全確認を最優先)
- 一次側トラブル(中性線欠損など)にも注意
- 最新分電盤の安全機能:避雷+感震対応
- 漏電は火災の一因。再発時はすぐ相談を
- まとめ:焦らず、安全を最優先に
秋に多い「漏電ブレーカーが落ちる」トラブル
秋口は雨や湿気が多く、屋外コンセント・エアコンの室外機・防犯ライトなどに水が入り込みやすくなります。
その結果、突然ブレーカーが落ちるというトラブルが増えます。
実はそれ、ブレーカーの故障ではなく――
**「漏電ブレーカーがしっかり働いた証拠」**なのです。
漏電は火災を防いだ“サイン”
漏電ブレーカーが作動したということは、
電気の流れに異常が起き、火災を防いだということ。
もしブレーカーが落ちなかったら、
配線や機器が過熱し、火災に発展していた可能性もあります。
⚠️ ただし、同じ現象が繰り返す場合は要注意。
そのまま使い続けると、次は本当に火災になるかもしれません。
正しい復旧手順(安全確認を最優先)
① 急に動き出す機器のコンセントを抜く
ブレーカーを上げた瞬間にモーターやヒーターが動き出す機器があります。
ブレンダー、回転工具、電熱器(電気ストーブ・トースター・アイロンなど)は特に危険。
復電した瞬間に作動するとケガや二次火災の原因になります。
必ずコンセントを抜いておきましょう。
※ 洗濯機や食洗機など、安全機構付きの家電は問題ありませんが、念のため電源を切っておくのが安心です。
② 子ブレーカーをすべてOFFにする
漏電箇所を探す前に、まず全回路を遮断します。
濡れた手では絶対に操作せず、懐中電灯などで安全を確保してから作業してください。
③ メイン(漏電)ブレーカーをONにする
ここで再び落ちる場合、一次側(電力会社からの引き込み側)に異常がある可能性があります。
多くのケースでは、
- 自然災害・雷・強風による中性線(ニュートラル)の欠損
- 接続部の緩みや腐食による導通不良
- まれに漏電ブレーカー自体の故障
などが原因です。
⚠️ なお、漏電ブレーカーの種類によっては、
遮断後にレバーが中間位置で止まるタイプがあります。
そのままでは電気が復旧しません。
一度しっかり「下げて」から「上げる」動作を行ってください。
⚡ それでも上がらない、またはすぐに落ちる場合は、
家庭側での対応は危険です。電気工事店または電力会社に連絡し、調査を依頼してください。
④ 子ブレーカーを1つずつONにしていく
1回路ずつ上げていき、どのタイミングで漏電ブレーカーが落ちるかを確認します。
落ちたブレーカーの回路が漏電箇所です。
その回路はOFFにしたまま、他の回路を確認しましょう。
⑤ 漏電している回路を特定する
最後に「上がっていない」ブレーカーがどの回路なのかを調べます。
その回路に接続された家電や照明を点検し、濡れ・焦げ・異臭がないか確認してください。
この段階で原因が不明な場合は、ここでプロに任せるのが正解です。
⑥ 全部上げても落ちない場合
最後に、直前まで使用していた電化製品の電源をONにします。
これで再びブレーカーが落ちたら、その機器が原因です。
一次側トラブル(中性線欠損など)にも注意
中性線の欠損は、見た目では気づけません。
症状としては、
- 一部の照明だけ暗くなる
- 家電が壊れる・異音がする
- ブレーカーを上げてもすぐ落ちる
といった現象が起きます。
⚠️ 中性線欠損は過電圧で家電を破損させることもある重大トラブルです。
このような場合は、自分で触らず電気工事店へ連絡してください。
最近の住宅では、**中性線欠損保護機能付きの漏電ブレーカー(過電圧保護付ELB)**が標準になりつつあります。
このタイプなら、欠損時に自動遮断されるため、家電や配線を守ることができます。
さらに安全性を高めたい方には、雷サージブレーカー(避雷機能付きブレーカー)もおすすめです。
近年は落雷や送電系統の瞬間的な電圧変動で、
テレビ・パソコン・給湯器などの精密機器が壊れるケースが増えています。
⚡ 雷サージブレーカーを設置すれば、こうした瞬間的な高電圧(サージ電流)を吸収し、機器を保護できます。
住宅全体の安全を考えるなら、漏電・中性線欠損・雷対策の3点セットが理想的です。
💡 漏電ブレーカーがついていない、または古いタイプの分電盤の場合は、
電気工事店に相談して安全型ブレーカーへ交換を検討しましょう。
最新分電盤の安全機能:避雷+感震対応
さらに、**パナソニックの新型分電盤〈コンパクト21シリーズ〉**では、
避雷器(雷サージ保護)と感震ブレーカー(地震時自動遮断)の両方に対応しています。
💡 感震ブレーカーは震度5強程度の揺れを感知すると自動で主電源を遮断。
火災や漏電を防ぐだけでなく、地震後の二次災害も防止できます。
一台で
- 漏電保護
- 中性線欠損保護
- 雷サージ保護
- 感震遮断
をすべてカバーできるため、住宅全体の安全をトータルに守れる分電盤です。
⚙️ 分電盤の交換・更新は、住宅の安全を10年以上守る“予防整備”です。
築年数が10年以上経過している場合は、一度専門家にご相談ください。
漏電は火災の一因。再発時はすぐ相談を
総務省消防庁の「令和4年版 消防白書」によると、
出火原因のうち電気が関係するものは全体の30%以上にのぼります。
順位 | 出火原因 | 件数 |
---|---|---|
5位 | 電気機器 | 1,816件 |
8位 | 電灯・配線 | 1,473件 |
9位 | 配線器具 | 1,354件 |
💬 漏電ブレーカーが落ちるというのは、「火災を防げた」サインです。
しかし繰り返すようなら、配線や機器の絶縁劣化が進行している可能性があります。
まとめ:焦らず、安全を最優先に
- ブレーカーが落ちた=火災を防いだサイン。
- 応急処置の後は、必ず専門家による点検を。
- 漏電・中性線欠損・雷サージ・地震対策の4点セットで、住宅の安全は大きく向上します。
⚙️ 漏電や中性線欠損をきっかけに、分電盤を最新タイプへ更新するのも一つの選択肢です。
今の分電盤は、火災・雷・地震のすべてに対応した「住宅の守り神」。
せっかく直すなら、この機会に安心をアップデートしておきましょう。
🔧 最後まで読んでいただきましてありがとうございます
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