前回の記事「節電の賢い方法【第1回】知らないと損!電気代の本当の仕組みと節約の優先順位」では、電気代の仕組みと、まずどこから節約すべきかについて解説しました。
今回は、家庭で24時間365日フル稼働している「冷蔵庫」をテーマに、電気屋ならではの視点で「すぐにできる節電方法」と「買い替えた場合の効果」をご紹介します。
なぜ冷蔵庫が節電のカギなのか?
冷蔵庫は一度設置すると10年以上使い続ける家庭が多い家電です。
実際にエネルギー庁の調査によれば、家庭の電気使用量の中で「動力・照明他」に分類される冷蔵庫は、年間で約300kWh前後を占めるとされています。
電気代を31円/kWhで計算すると、年間約9,000円前後が冷蔵庫の電気代ということになります。
つまり「少しの工夫」や「新しい冷蔵庫への買い替え」が、家計に大きなインパクトを与えるのです。
今日からできる冷蔵庫の節電術
1. ドアの開閉を減らすだけで年間250円の節約
冷蔵庫の開け閉めは意外に電気を食います。エネルギー庁のデータによると、開閉回数を半分にすると年間で10.4kWh=約320円の節約。
開けっ放し時間を10秒短縮するだけでも約190円の節約になるとのこと。
つまり「冷蔵庫を開けるときは一度で取り出す」だけでも効果ありです。
2. 冷蔵室は7割、冷凍庫は9割が黄金比
冷蔵室はパンパンに詰め込むと冷気が回らず効率が下がります。目安は「7割収納」。
逆に冷凍庫は隙間なく詰めた方が食品同士が冷やし合うので効率的。
冷蔵庫はスッキリ、冷凍庫はギッシリがポイントです。
3. 熱いものはそのまま入れない
カレーや煮物を熱いまま入れると庫内の温度が上がり、余計な電力を消費します。
常温まで冷ましてから入れることで、節電と食品管理の両方にメリットがあります。
また、容器を移し替えるなどで早く粗熱を取ることも有効です。
熱いまま入れないのは鉄則ですが、常温の状態で放置も菌が繁殖しやすくなるため、早めに熱を取ることが重要になります。
4. 冷蔵庫の設置場所を見直す
冷蔵庫と壁の隙間が狭いと、放熱できず効率が落ちます。メーカーは上部10cm以上、背面5cm以上を推奨しています。
実際に壁から離すだけで、年間1,000円以上の節約効果があるというデータもあります。
さらに冷蔵庫の近くにガスコンロや直射日光があると消費電力は一気に増加します。設置場所の見直しは簡単ですが効果大です。
5. 設定温度は「中」で十分
「強」に設定している方も多いですが、室温22℃程度なら「中」で問題ありません。
エネルギー庁によると「強→中」にするだけで、年間61.7kWh(約1,900円)節約可能です。
6. 掃除で効率アップ
冷蔵庫の背面や下部にある放熱部分にホコリが溜まると冷却効率が落ちます。半年に1回の掃除で、無駄な電気代をカットできます。
電気屋が語る「買い替え効果」のリアル
さて、ここまでは「今の冷蔵庫でできる節電術」でした。
しかし、最も大きな効果を発揮するのは――買い替えです。
最新モデルの電気代
例えば、最新の400Lクラス冷蔵庫の年間消費電力は 240〜350kWh 程度。
電気代にすると 7,400円〜10,800円/年 です。
10年前のモデルとの比較
10年前の同じサイズの冷蔵庫は 500〜600kWh/年 が当たり前。
つまり、年間で 6,000円以上の差 が出る計算です。
冷蔵庫は平均で10〜12年使われるため、買い替えだけで10万円近い節約につながる可能性があります。
「これって買い替えサイン?」というチェックポイント
次のような症状が出ていたら、電気代が余計にかかっているサインです。
- 冷凍庫に霜がつきやすい
- 冷蔵室に水滴が多い
- ドアのパッキンが劣化している
これらは冷気漏れの証拠で、放っておくと電気代は右肩上がりに…。買い替えを検討する大きな理由になります。
見える化で意識が変わる!ワットチェッカーのすすめ
「本当にうちの冷蔵庫ってそんなに電気を食ってるの?」と思う方には、**ワットチェッカー(消費電力測定器)**がおすすめです。
コンセントに差し込むだけで消費電力が数字で見えるので、驚くほど意識が変わります。
私も実際に試してみましたが、古い家電が予想以上に電気を食っていることが一目でわかりました。
節電=家計だけでなく地球にもやさしい
冷蔵庫の消費電力を100kWh減らすことは、CO2排出量にすると約50kg削減に相当します。
つまり節電は「お財布」だけでなく「環境」への貢献にもつながります。
今日からできる!冷蔵庫節電3選
- 冷蔵庫を開ける回数を減らす
- 設置場所と温度設定を見直す
- 半年に一度はホコリ掃除
まずはこの3つを実践すれば、すぐに効果を感じられるはずです。
まとめ
冷蔵庫は24時間365日動き続けるため、節電効果が目に見えやすい家電です。
ちょっとした工夫で年間数千円、買い替えれば数万円単位の節約につながります。
「まだ動くから大丈夫」と思っている冷蔵庫でも、実は余計な電気代を食っているかもしれません。
ぜひ今回の方法を試してみて、家計と環境の両方にやさしい暮らしを始めてみてください。
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