古いアンテナを放置すると起こる危険と対処法

古いアンテナを放置すると、思わぬ事故や周囲への影響が広がる可能性があります。
本記事では、古いアンテナを放置することで起こり得る危険性から、点検の目安、安全な撤去・交換の考え方までを、現場目線で解説します。
古いアンテナが引き起こす主な危険
住宅に長く設置された古いアンテナは、時間とともに劣化が進み、さまざまな危険を招く原因となります。
落下の危険性や雷・感電のリスクは、家庭の安全を直接脅かす重大な問題です。
本章では、現場の現象と具体的な対策の観点から、古いアンテナがもたらす主な危険を整理します。
信頼できる判断を下すためには、見た目だけでの判断を避け、定期的な点検と専門家への相談を前提に置くことが重要です。
落下・転倒のリスク

長期間外部に露出している古いアンテナは、アンテナ本体の腐食や接続部の金属疲労、固定金具の劣化などを原因に、突然の崩落や部品の落下を招くことがあります。
屋根上や外壁に設置されている場合、落下物が人や車両、庭の機器に衝突するリスクが高まります。
特に強風や豪雨・雪の影響で揺れが増すと、支柱のねじれやアンテナの歪みが進行し、倒壊の恐れが生じます。
実例として、金属部の腐食が進んだ支柱が風で傾き、支線が断裂して、屋根の縁や雨樋を破壊したケースはよくある事例です。
落下・転倒を未然に防ぐには、以下のポイントが重要です。
・設置状況の定期点検(固定金具の亀裂・錆・緩みの有無)
・支柱の垂直性とアンテナの振れ幅の確認
・強風・積雪の後は、地上から目視で傾きや部材落下がないか確認する
雷・感電のリスク
アンテナは雷の直撃時の導体として機能しやすく、雷サージによる過電流が家屋内の配線へ波及するリスクが高まります。
また、接続端子の絶縁が劣化していると感電事故の危険性が増します。
屋根上の露出部には水分が浸入しやすく、腐食と結露が同時に進行することで絶縁性能が低下することも少なくありません。
雷対策としては、アース線の適切な設置・接地の確保が基本となり、古いアンテナの場合は新設または更新を検討するべきです。
ポイントは次のとおりです。
・接地・アースの状態を専門家に点検してもらう
・接続部の絶縁材の劣化を確認し、必要に応じて交換する
・雷サージ対策としての二次的な保護(分電盤の過電流保護、雷サージ対策機器の設置)を検討する
もし、使用してないアンテナが屋根に有る場合は、リスクしかないので早めの撤去をオススメします。
住宅・周辺への影響
放置された古いアンテナは、住宅の構造や外観だけでなく、周囲の環境にも長期的な影響を及ぼします。
ダメージの進行を防ぐには、早期の点検と適切な対処が不可欠です。
以下では、屋根材・外装への影響と近隣への影響を具体的に解説します。
屋根材・外装へのダメージと腐食
アンテナ本体の金属部材が長期間露出状態で放置されると、雨水の侵入ルートになります。
金属は錆びが進行し、アンテナの取り付け金具だけでなく屋根材の反りや剥がれ、外装のクラックを招くリスクがあります。
特に海沿い・湿度の高い地域では腐食が早く進み、金属と接する木部や合板の内部まで影響が及ぶことも考えられます。
腐食が進むと、アンテナの荷重を均等に受け止められなくなり、風による揺れで倒れる事態にもつながります。
さらに、取り付けブラケットの破断や固定ネジの緩みが進むと、暴風時に落下する危険性が高まり、屋根材自体の割れ・損傷を引き起こします。
近隣への安全・騒音・景観の問題
劣化したアンテナは、風の力を受けて揺れ幅が大きくなり、落下の危険性が高まります。
風による振動や共振は、近隣の壁面や窓の振動音として伝わり、騒音トラブルの原因となることがあります。
また、錆びたパーツの落下や落下物の破片は歩道や駐車場を侵入路とし、通行人や車両の安全を脅かします。
景観面でも、長期間放置されたアンテナは住宅の外観全体の美観を損ね、資産価値の低下を招く可能性があります。
特に新築やリノベーションを検討している家庭では、周囲の統一感や地域のイメージに影響を及ぼす要因として注視されます。
放置を防ぐための点検と判断基準
古いアンテナの放置を避けるには、定期的な点検と明確な判断基準を設けることが不可欠です。
点検は年間を通じて実施し、外的な影響(風、雨、雪、塩害など)を受けやすい場所ほど頻度を高めます。
異常を早期に発見することで、落下や雷・感電といった重大なリスクを未然に防ぐことができます。
本章では、点検の目安とチェックサイン、そして自分でできる確認範囲と専門家に依頼すべき判断基準を整理します。
点検の目安とチェックサイン
点検は屋根の上には登らずに目視や写真撮影などの安全な方法で行い、以下の目安とサインを毎年チェックします。(目視以外はDIY感覚で行わないことをオススメします。)
- 外観の亀裂・錆の進行、塗膜の剥離がないか。金属部材の表面に錆が広がっていれば早急な対応が必要です。
- 接続部のねじやボルトの緩み。緩んでいる音や振動、結合部のガタつきがないかを確かめます。
- 同軸ケーブルの緩みや固定金具からの脱落。雷サージに対する耐性が低下しているサインです。
- アンテナ本体や支柱の歪み、倒れかけの兆候。
これらのサインを「直ちに対応が必要」「要観察」「経過観察」の3段階で分類します。直ちに対応が必要な項目は、放置すれば即危険につながるものです。(基本プロでないと判断できません。)
経過観察は、軽微な劣化や一時的な影響の範囲で、定期的な再点検で経過観察を継続します。
自分でできる確認範囲と専門家に頼む判断
自分でできる確認範囲は、外観チェックと安全確認を中心に5〜10分程度で済む日常点検を習慣化します。
自分で確認できる範囲例
- 外観の破損・腐食・錆の進行を目視でチェック
- 支柱の傾きや亀裂の有無を簡易的に確かめる(目視)
- アンテナの折れや緩みを目視で点検
- 配線の露出や断線、焦げ痕の有無を確認
専門家に依頼すべき判断の目安は次の通りです。
- 支柱の大幅な歪み・傾きが疑われる場合
- 錆の進行が大きく、構造的な強度低下が疑われる場合
- 素子・絶縁体の割れ・欠け・熱変形がある場合
- 10年を超えて使用している場合
- 撤去・交換を伴う場合で費用やリスクを正確に把握したい場合
定期点検を習慣化し、異常サインが出た場合は専門家へ早めに相談することが、長期的な安全とコスト削減につながります。
安全に撤去・交換する基本手順
古いアンテナの撤去・交換は、建物の構造を守りつつ落下や雷による事故を防ぐため、段階的な手順と周到な準備が不可欠です。
本章では、撤去前の準備から作業の実施・仕上げの点検まで、実務的な基本手順を整理します。
初心者が行うことはオススメしません。
ここでは専門業者に依頼する際のポイントを解説します。
撤去前に確認すべきポイント
なぜ素人が危険なのかの部分を、以下のチェックリストでリスクを把握してください。
1) 種類と設置状況の確認: アンテナの材質、型式、設置年数、屋根材や外装材との接合部の状態を確認します。腐食や亀裂、ねじの緩みがあれば早期の対処が必要です。(専門知識が必要になります。)
2) 電源・配線の取り扱い: 電源遮断の方法を確認し、分配器・接続箱・地絡線の状態を検査します。感電リスクを避けるため、専門的な工具と知識が欠かせません。(一部電気工事士等の資格が必要です。)
3) 落下リスクの評価: 高所作業となる場合、風速や天候、周囲の障害物の有無を考慮します。転倒・落下を防ぐための十分な間隔と足場の安定性を確保します。(落下した場合は大怪我以上のリスクがあります。)
4) 周辺への影響: 屋根材・外装の損傷リスク、隣接家屋・通行人への安全配慮、飛散物対策の有無を確認します。(第三者災害、物損事故のリスクがあります。)
5) 保険・責任の確認: 自力で作業を行った場合、事故時の補償範囲を自ら保証することになりかねません。不可抗力での破損の場合でも、保険の適用は困難です。
専門業者に依頼する場合の目安と費用感
専門業者へ依頼する場合の判断基準と、費用の目安・内訳を押さえておくと、比較検討がスムーズです。
1) 依頼の目安となる状況
- 高所作業での安全リスクが高い、素人の手には負えない場合
- 屋根材・外装の劣化が進み、撤去時の破損・雨水侵入リスクが高い場合(プロでもお断りする場合がございます)
- 撤去に伴い配線の整理・新設が必要な場合
- 周囲の管理・騒音対策・廃材の処理まで一括対応を希望する場合
2) 費用の目安と内訳
- 基本作業費: 撤去作業そのものの費用。建物の高さ・作業範囲・設置状況により変動します。
- 人件費: 技術者の人件費。高所作業や長時間作業になるほど増加します。
- 脚場・足場設置費: 高所作業には仮設足場が必要な場合があり、費用の大半を占めることがあります。
- 処分費: 古いアンテナ・金属・ケーブルのリサイクル・廃棄費用。自治体の分別ルールに従います。
- 養生・養生資材費: 外壁・屋根材を保護する養生材の費用。
- 道路使用・交通規制対応費: 大規模作業で近隣への影響が大きい場合に発生することがあります。
- 保険・安全対策費: 作業中の保険料・安全措置費用。
3) 見積もりを比較する際のポイント
- 作業範囲と含まれる項目を明確にする。
- 具体的な工事方法のバリエーションの提示や、効果を明確にできるかの確認。
- 廃材の処分方法と再利用の可否、リサイクル費用の明示。
- 日程の柔軟性と天候対応の方針。
- アフターサービスの有無と、撤去後の点検・保証条件。
4) 契約時の確認事項
- 作業範囲・費用の内訳・支払条件を書面で確認する。
- 天候不良時の中止基準と振替日程を明記する。
- 損傷時の補償範囲と連絡先を確認する。
- 近隣対応・騒音対策の具体策を確認する。
専門業者を選ぶ際には、実績・評価・免許・保険加入の有無を事前に確認し、複数社の見積もりを比較することをおすすめします。
適切な計画と信頼できるパートナー選びが、安全・確実な撤去・交換の第一歩です。
予防と長期的なメンテナンス
古いアンテナを放置すると、風や地震の揺れで突然倒壊し、家屋や周囲への被害、さらには近隣トラブルや保険の適用外リスクを招く可能性があります。
予防と長期的なメンテナンスは、安全確保と財産保護の最も効果的な方法です。
本章では、倒れにくい設置設計のポイントと、長期間にわたる点検・維持の考え方を具体的に解説します。
適切な材料選択と定期的なチェックを組み合わせることで、老朽化による不具合を早期に発見・対処でき、非常時の被害を最小限に抑えることが可能です。
倒れにくい設置方法・材料の選び方

倒れにくいアンテナ設置の基本は、「設置場所」「固定方法」「部材の劣化対策」の3点です。
実際の現場では、複雑な計算よりも確実に固定できる場所を選び、劣化しにくい施工を行うことが重要になります。
まず設置位置は、屋根の上や外壁など、建物の構造がしっかりしている部分を選びます。
瓦屋根の場合は屋根の形状や棟の高さによっては不安定になるため、屋根上ではなく壁面への設置を選ぶケースもあります。
使用する金具や支柱は、錆びにくい素材を選ぶことが長持ちのポイントです。
屋外に設置されるアンテナは雨風にさらされるため、ステンレス製の金具や、防錆処理された部材を使うことで劣化を抑えられます。
また、固定部分から雨水が入り込まないよう、コーキングや防水処理を丁寧に行うことも重要です。
この処理が不十分だと、金具の腐食だけでなく、屋根や外壁の傷みにつながることがあります。
設置後は、アンテナや金具が風で大きく揺れないか、傾きが出ていないかを確認します。
強風や積雪のあとに傾きが見られる場合は、早めに点検・調整を行うことで、倒壊リスクを大きく減らせます。
業者を選ぶ際は、価格だけでなく、
- 実際の施工写真があるか?
- 設置後の点検や相談に対応してくれるか?
といった点を確認すると安心です。
アンテナ工事は「付けて終わり」ではなく、安全に長く使える状態を保つことが大切です。
定期点検の考え方と実施タイミング
定期点検は「重大な不具合を未然に防ぐための予防的ケア」と位置づけ、年に1〜2回の頻度で実施するのが基本です。
点検の主眼は、錆の兆候、ボルト・ナットの緩み、接合部の亀裂、アンテナ本体の変形・ずれなどの違和感を早期に発見することです。
風雨の直後や強風後には第三者の被害を避けるため、特に注意して点検します。
チェックリストの例を挙げると、以下の項目を屋根に登らずに目視や写真撮影などで安全に確認します。
- 支柱・筒材の腐食・錆の程度、折れや膨れ、亀裂の有無。
- ネジ・ボルト・同軸ケーブルのたるみ具合。
- アンテナと固定部の変形や振動感、異音の有無。
- 支線の張りや切断などの不具合はないかの確認。
- 映像の乱れや音声の不具合等がないかの確認。
実施時期の目安としては、初期設置後1年を経過した段階での総点検、以後は半年ごとの点検を基本とします。
実際の現場では、屋外に屋内用の機器が置かれていたり、分配器が錆びているケースもあります。
気づいた時点で、まずは安全確認から進めるのが確実です。
特に新設直後は緩みや微細な歪みが生じやすいため、初回点検は早めに行い、以降は季節の変わり目(春・秋)を中心に定期的に行うと管理が楽になります。
自分で確認できる範囲としては、目視確認が中心となります。
気になったことは躊躇せず、専門家に確認してみましょう。
屋根の上は滑落事故が起きやすく、アンテナ撤去は想像以上に危険です。
気になる症状(傾き・錆・配線の垂れ)があれば、屋根に登る前に写真を撮ってご相談ください。
状況に応じて「点検だけでよいか/撤去・交換が必要か」を整理します。
🔧 最後まで読んでいただきましてありがとうございます
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